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ひと夏の恋……そして……
第5章 運命のいたずら
「そうなんだ。僕がママを守るのか。僕のママは幸せだね」
「本当??僕がママを守ると、ママは幸せ?」
真和はうれしそうに言葉にする。
「うん。こんなかわいい息子から守ってもらったら幸せだよ。そうでしょ?ママさん?」
男性は顔を上げて私に向かってにっこりとほほ笑んだ。
その柔らかな笑みに言葉を失い、男性の問いに答えることができなかった。
「ママは幸せ??」
呆然と立ち尽くす私の洋服の裾を引っ張りながら真和は瞳をキラキラと輝かせながら聞いた。
「ねぇ~ママは幸せ?……ねぇったらぁ」
「えっ……あっ……そうね。真和に守られてママは幸せよ」
真和の声に我に返り、幸せだと言葉にするとにっこりとほほ笑む真和。
その笑顔が、目の前の男性の笑顔と重なった。