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ひと夏の恋……そして……
第7章 揺れ動く私の心

「真緒が自分のせいだと思っていると僕のほうが申し訳なく思うんだ。身体が悪い僕が悪いんだとね。だから気にしないでほしい。いつものように真緒には笑っていてほしいんだ」

「和泉……」

和泉の言葉にますます心が苦しくなった。
だけど私がメソメソしている限り和泉は自分を責めるから笑うしかない。

「わかった。ごめんね、心配かけて」

「本当に真緒は優しい子だね。こんな可愛い彼女がいる夏樹がうらやましいよ」

「えっ??彼女?」

いきなりの言葉に驚いて変な声を上げると、私以上に和泉は驚いていた。

「違うの?」

「えっと、それは……」

和泉の問いかけに何と返事をしていいのか分からなかった。
夏樹とはキスもするし、それ以上のこともしている。
お互いに気持ちがあるのは確かだけど、改まって言葉にしたことはなかった。
だから勝手に彼氏彼女だと和泉に言っていいのか分からなかったし、改まって彼女ですというのも恥ずかしくて嘘をついた。
そこに他意などなかった――
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