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ひと夏の恋……そして……
第7章 揺れ動く私の心
「いずっ――」
「シ――っ!」
思わず大声を出しそうになり、和泉のジェスチャーに慌てて口を両手で覆った。
「身体が大丈夫なら少し出られる」
和泉の言葉に頷いて、叔母さんにばれないように外に出て和泉と合流した。
「和泉!身体は大丈夫?辛くない?もう起きて平気なの??あっ!どこか座ろうか?それともっ」
「それは僕が聞く言葉だよ。夏樹から真緒がダウンしたって聞いて様子を見に来たんだけど元気そうでよかった。」
まくしたてる私を見て笑いながら、逆に私の方が心配された。
「きっと僕のせいで無理をさせたんだろうね。ごめんね」
「和泉のせいじゃないよ。自己管理ができてなかった私が悪いんだよ。それに元を正せば私が和泉に無理させたのが悪いんだから謝るのは私のほうなんだって」
頭を下げる和泉に慌てて言葉をかけるけど、お互いが自分が悪いと言葉を交わし続けた。
「じゃあさ、お互いに悪かったってことでいいよね?」
お互いに一歩も引かない言い合いに、和泉は笑いながらそうまとめ、その意見に私も納得した。