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ひと夏の恋……そして……
第7章 揺れ動く私の心

「真緒?真緒が気にすることないよ。僕も夏樹には迷惑をかけたんだから、きっと僕のせいなんだ」

「違うよ。私のせいだよ、私が――」

キスをしたせいだとは和泉には言えなかった。
それでも相変わらず自分が悪いとお互いに言い張り、最後には和泉が最初と同じ言葉を口にした。

「だったらお互いが悪いってことにしようか?お互いに夏樹に心配をかけたの間違いないんだし」

「そうだね。ふたりして寝込んで迷惑かけたもんね。あっ!和泉が民宿手伝うのなら私も手伝う!ふたりで手伝えば夏樹の一人分にはなるんじゃないの??」

「でも真緒はバイトがあるよね」

「大丈夫。叔母さんに言えば許してくれるよ」

そうやって和泉とふたりでの民宿の手伝いをすることにした。
と言っても私と和泉の身体を気遣ってか無理のない程度に仕事を頼んでくるおじさんとおばさん。
もっと働けるよと言っても無理はさせてもらえなかった。
だから率先して自分たちでやれることはすることした。


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