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ひと夏の恋……そして……
第9章 彼と秘密の時間

「じゃあ、また夕方に」

「うん、またあとでね」

お店の前で触れるだけのキスを交わして家の中に入った。
今日はいつもより遅く戻ってしまったけど、叔母さんはまだ寝ているようでバレることなく自分の部屋に戻ることができた。
扇風機をかけて横になるとすぐに眠ることができる。
それから起こされたのは2時間後で、眠い目を擦りながら叔母さんと朝ごはんを食べた。

「最近あまり眠れないの?」

叔母さんと対面でご飯を食べていると、心配そうに話してくる。

「どうして?」

「どうしてって、寝起きも悪いし、バイトしてても欠伸ばかりだし夏バテじゃないわよね」

叔母さんの言葉を聞きながら思い節がある。
毎日のように和泉と一緒にいるから寝不足になっていることは間違いない。
その皺寄せがお昼に出るのは当然で、正直身体がしんどいと思うこともある。
だからと言って和泉と会うことをやめたくはない。
ここで夏バテかもと口にすれば前のように外に出してもらえなくなるから誤魔化すしかない。


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