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ひと夏の恋……そして……
第11章 甦る記憶と共に

お風呂場ではキャッキャッとはしゃぐ真和の笑い声。
それは夏樹と一緒に入っているような、そんな錯覚さえしてしまう。
だけどお風呂から上がってきたのは紛れもなく佐伯さんで、濡れた髪の毛をバスタオルで拭く姿に色気を感じて不覚にもドキドキした。
「千春兄ちゃん、これ読んで」
いつもと同じように本棚から絵本を取り出し、佐伯さんに渡す姿を見て慌てて止めた。
「あとで読んであげるから、ママが上がってくるまで待てって」
そう言い聞かせても、佐伯さんに読んでもらうんだと珍しく駄々をこねて言うことを聞いてくれなかった。
「私は別に構いませんよ。では真和くん。一緒に布団の上に転がって本を読もうか」
敷いたばかりの布団の上でふたりは寝転がり、真和から受けとった絵本の読み聞かせが始まった。
絵本を読みながらお風呂の方を指さされ、私は軽く会釈だけしてお風呂に入ることにした。
夏樹の時だったらゆっくりとお風呂に浸かり身体を休めることができるのに、今日は佐伯さんと真和が気になって洗うだけ洗って上がることにした。
それは夏樹と一緒に入っているような、そんな錯覚さえしてしまう。
だけどお風呂から上がってきたのは紛れもなく佐伯さんで、濡れた髪の毛をバスタオルで拭く姿に色気を感じて不覚にもドキドキした。
「千春兄ちゃん、これ読んで」
いつもと同じように本棚から絵本を取り出し、佐伯さんに渡す姿を見て慌てて止めた。
「あとで読んであげるから、ママが上がってくるまで待てって」
そう言い聞かせても、佐伯さんに読んでもらうんだと珍しく駄々をこねて言うことを聞いてくれなかった。
「私は別に構いませんよ。では真和くん。一緒に布団の上に転がって本を読もうか」
敷いたばかりの布団の上でふたりは寝転がり、真和から受けとった絵本の読み聞かせが始まった。
絵本を読みながらお風呂の方を指さされ、私は軽く会釈だけしてお風呂に入ることにした。
夏樹の時だったらゆっくりとお風呂に浸かり身体を休めることができるのに、今日は佐伯さんと真和が気になって洗うだけ洗って上がることにした。

