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ひと夏の恋……そして……
第2章 逃げてきた場所
沈黙が続く中、痺れをきらした夏樹さんがギアを入れ替えてハンドルを握り返したのを見て、言葉より先に身体が動き夏樹さんの腕を掴んでいた。
「真緒ちゃん?」
「あっ、あのっ……あのっ……」
思っていることを必死に言葉にしようとしても言葉が続かない。
喋れ喋れと自分にカツを入れても言葉が口からでることはなかった。
「ごめん、なさい……」
そして出てきたのは、ごめんなさいの一言と大粒の涙だった。
膝の上に落ちる涙を見つめながら、唇を噛みしめるしかできない私は悔しくてますます涙が溢れだす。
こんな私のために時間を作ってくれた夏樹さんに申し訳ないと思いながらも泣くことしかできない私。
そんな私に嫌気がさしたのか、夏樹さんは掴まれていた手を解いて車を降りて行った。
――嫌われた……
そう思った。
せっかくドライブに連れてきてもらったのに意味もなく泣かれたら嫌になるのは当然だ。
こんな私の事なんて誰も相手にしない。
だって私は面倒な子供だから。
可愛げもなく愛想も良くない。
そんな私を受け入れてくれる人なんていない。
そう思うと益々涙が溢れてきた……
「真緒ちゃん?」
「あっ、あのっ……あのっ……」
思っていることを必死に言葉にしようとしても言葉が続かない。
喋れ喋れと自分にカツを入れても言葉が口からでることはなかった。
「ごめん、なさい……」
そして出てきたのは、ごめんなさいの一言と大粒の涙だった。
膝の上に落ちる涙を見つめながら、唇を噛みしめるしかできない私は悔しくてますます涙が溢れだす。
こんな私のために時間を作ってくれた夏樹さんに申し訳ないと思いながらも泣くことしかできない私。
そんな私に嫌気がさしたのか、夏樹さんは掴まれていた手を解いて車を降りて行った。
――嫌われた……
そう思った。
せっかくドライブに連れてきてもらったのに意味もなく泣かれたら嫌になるのは当然だ。
こんな私の事なんて誰も相手にしない。
だって私は面倒な子供だから。
可愛げもなく愛想も良くない。
そんな私を受け入れてくれる人なんていない。
そう思うと益々涙が溢れてきた……