この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ひと夏の恋……そして……
第14章 花火大会と決意

「すいません。ずっと肩車をしてもらって、重くないですか?」

一通り出店を見て回って落ち着いた頃に頭を下げると、佐伯さんは私の手を取って繋いだ。
驚いて手を引っ込めようとしても離してはくれなかった。

「大丈夫ですよ。まだまだ真和くんは軽いですから。それに、父親の雰囲気を味わえて私の方こそ楽しいんですよ」

手を繋がれて驚く私に、そんな事実がないかのように佐伯さんは言葉を続ける。
それ以上に父親の雰囲気という言葉に反応して佐伯さんを見上げれば、佐伯さんの頭にしがみつきながら楽しそうに笑っている真和の姿が目にとまった。
肩車をしている佐伯さんと、されている真和。
そして手を繋いでいる私たちは、どこからどう見てもひとつの家族だった。
もし、あの時、和泉と別れることがなければこんな風に家族として過ごしていたのかもしれない、真和の成長を一日一日見守り続けていたに違いないと、今の佐伯さんを見ながら思えた。
叶わぬ夢だと分かっていても思わずにはいられなかった。


/610ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ