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第14章 花火大会と決意

それからしばらくすると花火が始まるとアナウンスが流れ、お互いに言葉少なく砂浜に降りた。
直前でも座る場所は確保でき、バックからシートを出して砂浜に敷いて真和を間にして座った。

「今日はいろいろとありがとうございました」

そう言って、バックの中から取り出したビールを佐伯さんに渡すと驚いた表情を見せる。

「花火にはビールがつきものでしょ？簡単な物しかないですけど……あっ、真和にはオレンジジュースね」

持っていたバックの中からタッパに入ったハンバーグやポテサラ、枝豆を取り出して並べると、さらに驚く。

「これ全部持って歩いてたんですか？」

「あっ。はい。せっかく見るならこの方がいいかなって」

佐伯さんは、はぁ～と大きなため息をつく。
何か嫌なことをしてしまったのかと慌てる私に軽く頭を下げられた。

「早くきがつくべきでしたね。こんな重いものを持って歩かせてしまって申し訳ない」

「いえ。私が勝手にしたんですから、佐伯さんが謝ることはありませんから」

「いや、でも、やはり重たいものを持たせてしまった私が悪いんですから」