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ひと夏の恋……そして……
第14章 花火大会と決意
「せっかくなので手伝ってきたいと思います」
集合場所はお店の前。
一緒に行けばいいのに、真和を下ろして走って行ってしまった。
その後ろ姿を見送りながら戻ると、30名近い人たちがごみ袋を持ってごみ拾いに行くところだった。
私に気が付いた佐伯さんは控えめに手を振り、そのままごみ拾いに行った。
「真緒さん、今年も場所の提供ありがとう」
店に入れば町長が軽く挨拶をしてくれる。
「いえ。こちらこそ皆さんがいてくださって店を荒らされることなく花火大会を終えるので助かってますよ」
「この島では助け合いがあたりまえだからね。―-真和くんは楽しかったかな?」
「うん。大きな花火いっぱい見たよ。金魚すくいもしたし、ヨーヨー釣りもしたし、あっ!ソンちゃんお土産」
手に持っていたヨーヨーで思いだしたのか、後片付けをしていたソンちゃんのところに行き、手に持っているヨーヨーを渡していた。