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ひと夏の恋……そして……
第14章 花火大会と決意

「すいません」

「いやいや。元気なのが一番だからね。子供は島の宝だ。心配事や手助けがあったら何でも言ってくれ。まぁ、真緒ちゃんには夏樹がついているから心配はしてないけどな」

町長は豪快に笑いながら私の背中をパシパシとたたき帰って行った。
どこまで知っているの知らないけど、狭い島だ。
私と夏樹の関係を知られていてもおかしくはない。

「真緒、ヨーヨーを真和が自分一人で取ったってほんとかい?」

ソンちゃんは信じられない顔をしていて、真和は少し不満気味だった。

「去年は取れなかったからね。今年はちゃんと自分でとってたよ。それも4個。ソンちゃんに上げるんだって握って持ってきたんだよ」

「そうだったのかい、去年はひとつも取れないで泣いてたのに、子供の成長って早いもんだね」

「本当にそう思うよ。この前なんて寝坊した私の代わりにパン焼いてくれたりするし、真和の成長には驚くばかりだよ」

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