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ひと夏の恋……そして……
第16章 すれ違う気持ち
吐き捨てながら、もう片方の腕を振り上げる。
その瞬間、私は声を上げることができた。
「違うから!その人は和泉じゃないから」
そう言葉にしながら、夏樹の振り上げた腕にしがみついた。
「夏樹!この人は和泉じゃない」
私の言葉に顔を上げた夏樹は、今にも殴りかかりそうな勢いそのままで私をにらみつけていた。
その目が怖くて怯みそうになる。
だけど、勘違いしたまま佐伯さんを殴らせるわけにはいかなかった。
「夏樹、落ちついてよ。この人は和泉じゃないから。似てるけど違う人!」
「だったら、こいつは誰なんだよ。和泉と同じ顔をして違うって、そこまで嘘を付くのか!俺の事を馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
夏樹の怒りは一向におさまらず、この手を離してしまえばそのまま殴りかかりそうな勢いだった。
どこから私たちの事を見ていたの分からないけど、佐伯さんを見て和泉と勘違いするのも無理はない。
それ程までに似ているし、私だって何度勘違いしそうになったからわからない。
だからこそ、はきりと言える。
「彼は和泉じゃない!!」
その瞬間、私は声を上げることができた。
「違うから!その人は和泉じゃないから」
そう言葉にしながら、夏樹の振り上げた腕にしがみついた。
「夏樹!この人は和泉じゃない」
私の言葉に顔を上げた夏樹は、今にも殴りかかりそうな勢いそのままで私をにらみつけていた。
その目が怖くて怯みそうになる。
だけど、勘違いしたまま佐伯さんを殴らせるわけにはいかなかった。
「夏樹、落ちついてよ。この人は和泉じゃないから。似てるけど違う人!」
「だったら、こいつは誰なんだよ。和泉と同じ顔をして違うって、そこまで嘘を付くのか!俺の事を馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
夏樹の怒りは一向におさまらず、この手を離してしまえばそのまま殴りかかりそうな勢いだった。
どこから私たちの事を見ていたの分からないけど、佐伯さんを見て和泉と勘違いするのも無理はない。
それ程までに似ているし、私だって何度勘違いしそうになったからわからない。
だからこそ、はきりと言える。
「彼は和泉じゃない!!」