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ひと夏の恋……そして……
第17章 会いたくて泣く
それからいつもの日常が始まった。
夏休みが終わるまで一週間あるというのに、花火大会が終わればお客は一気に減るのは毎年の事で、昨日と今日の人の違いに毎年驚く。
「本当に何なんだろうね。まだ夏休みが終わるまで一週間あるのに」
最後のお客を見送り、後片付けをしながらソンちゃんに愚痴る。
昨日までは閉店時間を大幅に超えるほど賑わっていたの店内も、今日は定時で閉めることができた。
「毎年だからね。私たちと同じで花火大会が夏の終わりの合図みたいなもんだろうさ。それに帰ってからもやることは多いだろうし」
「例えば?」
「例えばねぇ~……そうさね。子供たちは夏休みの宿題が溜まってるだろう?親は、旅行で疲れてるから休みたいだろうし家の事もある、ギリギリまで遊んでられないんじゃないのかい?」
夏休みの宿題はあり得ると思った。
私ははじめの頃に全てを終わらせるタイプだったから最後に慌てたことはないけど、新学期早々、徹夜で終わらせたと目の下にクマを作って言っている子たちが何人かいたのは知っていた。