この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ひと夏の恋……そして……
第17章 会いたくて泣く
それに、この2か月近く休みなしで働き詰めだったから身体を休めたいのは私たちも同じ。
特にソンちゃんには一日でも早く休んでほしいと、花火が終わるたびに思っている。
「でも、これでやっと休めるね」
「そうだねぇ。でも、真緒の本音は夏樹ちゃんとの時間が取れるって思てるんだろう?付き合いだしたのが忙しい時期だったからねぇ。……なんなら真和の事一週間ぐらい預かろうか?ふたりゆっくりとしたらいいさ。」
ソンちゃんがニヤニヤと笑いながらイヤな事をいう。
長年私たちを見守ってきたソンちゃんにとって、私と夏樹が一緒になることは本当の子供が結婚する以上にうれしいことは分かっている。
盛り立ててくれているのもわかる。
だけど、今のこの状況でそれを言われるのは正直辛かった。
「それにしても夏樹ちゃんは顔をみせてくれなかったねぇ~。忙しいのかね」
一度も顔を見せない夏樹をソンちゃんは心配する。
暇さえあれば顔を見せていたから、そう思うのも仕方がなかった。