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ひと夏の恋……そして……
第17章 会いたくて泣く

「夏樹さんとはあれっきりなんじゃないですか?」

今のこの状況を見れば、私と夏樹の関係がどうなってるのか想像はつくと思う。

「はい……誤解を解こうと何度も足を運んでるんですけど、聞いてくれないんです。真和がスマホにメッセージを残しても返事をくれなくて……それで会いに行こうとしたんだと思います」

「そうでしたか……私が勝手に抱きしめてしまったばかりに変な誤解をさせてしまったんですね。申し訳ない」

佐伯さんは私が望んだことをやってくれただけで、全てば私の落ち度で彼に一切の非はない。

「佐伯さんのせいではありませんから気にしないでください」

そう言葉にしても、佐伯さんは自分も悪かったと何度も謝ってくれ、最後にはお互いに謝る姿を見て笑いあった。

「夏樹さんに誤解が解けるといいですね」

「はい。そのためにも話がしたいんですけどね」

そんな話をしていると、いつの間にか真和は泣き止みウトウトとし始めていた。
このまま寝かしつけようと身体を揺らすと、すぐに眠りに落ちていった。


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