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ひと夏の恋……そして……
第18章 伝えたい想い…

「佐伯さん、住民説明会をされるんでしたよね」

遅いと思いながらも、慌てて佐伯さんと真和の会話を遮った。

「そうでした、そうでした。挨拶と簡単な説明だけでもと訪問させていただきましたが、皆様集まっての詳しい住民説明会は必要だと思いますので町長の方にはその旨お伝えしています。近いうちにご足労をおかけると思いますが、その時はよろしくお願いいたします」

深々と頭を下げる佐伯さんにソンちゃんは不機嫌顔。
さっきまでは友好的だったのに、今はその気配すら感じられない。
佐伯さんが帰れば、案の定詰め寄ってくる。

「真緒!これはどういう事なんだい!ちゃんと説明をしてもうらうよ!」

バンっとカウンターを叩いてにじりよってくる。
初めて声を荒げる姿を見て、真和は私の足にしがみついて怖がっていた。

「ソンちゃん。真和が怖がってるから」

「そんな事気にしちゃいられないよ。はっきりと聞かせてもらうよ」


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