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ひと夏の恋……そして……
第18章 伝えたい想い…

「きっと夏樹のところだ」

「夏樹ちゃん?」

「うん。昨日も夏樹に会いたくて家を抜け出したの。行く前に佐伯さんと会って会いにいけなかったから、きっと夏樹のところだと思う」

「真和は夏樹ちゃんの事が大好きだからね。それだけ会いたいんだろう」

それを言われるの一番辛い。
私の軽率な行いが今を引き起こしていると自覚があるだけに、真和を巻き込んでしまった事に罪の意識を感じている。

「とりあえず夏樹のところに行ってくるね」

「電話した方が早いんじゃないのかい?」

「昨日も電話したけど出てくれなかったの。留守電にメッセージ入れても折り返しなかったし……」

結局は折り返しの連絡はなかった。
真和がいないとメッセージを残したはずなのに、見つかったのかどうかの連絡もない。
話したくなければLINEもあるのにと、夏樹の中では私たち親子はどうでも良い存在になってしまったのかと悲しくもあった。


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