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ひと夏の恋……そして……
第18章 伝えたい想い…
「分かった。でもお風呂も一緒に入ってくれるよね」
「もちろんだ。本を読みながら一緒に寝ような」
夏樹の言葉に真和は最近見せなかったほどの笑顔を見せていた。
その笑顔を見ながら、今までと変わらない夏樹と真和との3人の時間が始まった。
今までの喧嘩が嘘のような笑顔の絶えない時間は夕飯を食べる食卓も続き、久しぶりに明るい食卓を囲むことができた。
「真緒もお風呂に入って来いよ。真和は俺が寝かしつけるから」
「うん。ありがとう」
夏樹だったら全てを安心して真和を預けることができる。
これも佐伯さんとの違い。
それでも、真和が眠ったら黙って帰っちゃうんじゃないかと、いつもより早くお風呂を出て夏樹の元に戻った。
「ちょうど寝たところだ――ってシャツ離さないのか」
起き上がろうとすると、夏樹のシャツをにぎりしめて離そうとしない。
夏樹は仕方がないなと言ってシャツを脱いで起き上がった。
「俺の替えのシャツあるよな」
「うん、持ってくるから待ってて」