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ひと夏の恋……そして……
第18章 伝えたい想い…

「佐伯さんは和泉じゃないのかもしれない。けど、それは関係ないんだ。真和が誰を父親と認めるのか。それが一番重要なんだ?」

「違うよ!真和が父親と認めてるのは夏樹だよ」

「そんなわけない。……佐伯さんと一緒にいて4日だっけ?それなのに真和の懐きようは普通じゃない。それは父親のにおいを感じてるからじゃないのか?それに、佐伯さんだってまんざらじゃないんだろう?じゃなきゃ、あんな事言わないさ」

「佐伯さん?何って言ったの?」

「気になるか?」

夏樹の言葉に素直に頷いた。
佐伯さんが夏樹に変な事を言ってなければいいと、それが何なのか知りたかった。

「真和の事を褒めてたよ。真和の事だけじゃない。真緒の事も褒めてた。一生懸命子育てして、その気持ちを感じてる真和も真緒のために何かをしたいって一生懸命だったってな。だから自分が一緒に食事の用意をして真緒を驚かしたって、俺を挑発するかのように楽しそうに話しやがった。――それを聞きながら、俺がどういう気持ちか分かるか?」


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