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ひと夏の恋……そして……
第20章 和解し懐かしむ

「って言ってくれたんだ」

朝あった出来事をソンちゃんに話せば、朝の私たちと同じように目を真っ赤にして喜んでくれる。

「そうかいそうかい。やっとここまで来たんだねぇ~~。一時はどうなる事かと思ったけどおさまるところにおさまったって事だ。本当によかったよ」

心底ほっとしてくれたのか、近くに置いてある丸い椅子に腰を下ろしたソンちゃんは流れる涙を拭った。

「今まで心配かけてごめんね。でももう大丈夫だから。――今まで見守ってくれてありがとう」

ソンちゃんの目の前で腰を落として手を握って気持ちを伝えれば、ますます涙を流すソンちゃん。
泣かせるつもりはなかったのにと、流れる涙を拭って笑顔を見せた。

「良い顔をするようになったね。もう、これで思い残すことはないよ」

「何言ってるのよ。お礼は言ったけど私たちにはソンちゃんは必要だよ。まだまだ元気でいてくれなきゃ」

気弱になるソンちゃんを励まそうとすればニッと笑う。


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