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ひと夏の恋……そして……
第20章 和解し懐かしむ
そう言葉にしながら思い出すのは激しいキス。
芝居だけなら触れるだけでもいいのに舌を入れて犯すようなキスには驚いた。
あれは確実にやり過ぎだし、一度は謝ってくれたけど今度会った時は一言文句を言ってやろうと思っている。

「それだけだとは思わないんだよ。それに気になることもあってね」

「気になること?」

「ああ。最初に会った時に泊るところがないってことで泊めることにしたんだろう?」

「うん。この島を知りたいって言ってくれて、でも夏休みで空いているところなんて本土にもないでしょ?だったらって部屋を貸したんだよね」

2か月も経っていないのに、随分前のような気がすることを思い出す。
やっと会いに来てくれたんだとうれしかった。
それと同時に夏樹への罪悪感も生まれた。
それでも一緒にいることを選んだ私の過ちを思い出す。


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