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ひと夏の恋……そして……
第20章 和解し懐かしむ

座ることを進めると、やっと頭を上げて椅子に座ってくれた。
冷たいお茶をカウンターに置き、二人そろってカウンターに座った。

「どうしてあそこまでしてくれたんですか?」

ずっと疑問に思っていたことを聞くことにした。
私と夏樹の間をこじらせる原因が自分にあると思っていても、ソンちゃんが言うようにあれはやり過ぎだと思う。

「私にも責任はありましたから……どうしてもふたりには元に戻って欲しくて、でも真緒さんの言う通りやりすぎてしまいましたね」

自分でもやり過ぎたと分かっているのか苦笑いの佐伯さん。

「本当ですよ。あのままホテルに連れ行くような言葉……ましてややりたいだけのような言葉ばかり……まさか佐伯さんがそんな事を言うとは思わず引きました」

「ですよね……本当はあそこまでするつもりはなかったんですよ。ですが、ただ迫ってるだけでは夏樹さんが心を動かしてくれないと分かったので強引な手に出てしまったんです。と言っても、真緒さんにしてみればいい迷惑でしたね」


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