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ひと夏の恋……そして……
第20章 和解し懐かしむ

「迷惑というか……ショックでした」

「はい、一人になって反省しました。なので改めてお詫びにと思って足を運んだんです。もしかしたら帰ってくれと言われるかもしれないと思っていたので話を聞いてもらえてホッとしています。――本当に申し訳ない」

もう一度頭を下げる佐伯さん。
佐伯さんの言葉は当たっている所もあるから全面的に悪者にすることはできなかった。
やり過ぎたにしても、それがなければ夏樹とは平行線のままだったと思うと許さないと突っぱねる事はできない。

「頭をあげてください。元はと言えば軽率な行動をした私の責任でもあるんです。それにつきあってくれたまでのこと。昨日の事はさすがにやり過ぎだとは思いましたけど……そのおかげでお互いの気持ちが固まりました。そこは、こちらがお礼をいいたいくらいですよ」

「そう言っていただけると気持ちが楽になります。ありがとう」

いつもの笑顔に戻った佐伯さんに、本当に悪いことをしたと思ってくれていたのだと伝わった。


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