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ひと夏の恋……そして……
第20章 和解し懐かしむ

真和がそんな事を思っていたなんて知らなかった。
ましてや会ったばかりの佐伯さんに相談していたのも驚きだった。

「その時に教えたんですよ。流れ星にお願いすれば叶うと。さすがに3回は無理なので回数は言いませんでしたけどね。それに、その願いも星に願わなくても叶うと確信はしていましたから」

そう言ってウィンクを私に投げてくる。
その行為が自然すぎて笑いそうになる。

「あまりそういう事はしない方がいいんじゃないですか?相手に勘違いをさせてしまいますよ」

「真緒さんも勘違いしますか?」

いつものように佐伯さんの手が頬に伸びてくる。
少し前の私だったドキドキして勘違いしていたかもしれない。
だけど今の私は違う。

「勘違いはしませんよ。もし、佐伯さんにの方に気持ちがあったとしても私の気持ちが夏樹から離れる事はありませんから」

そう言って、頬に触れている手を離した。


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