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ひと夏の恋……そして……
第21章 流れる時の中で

「ただいま。今日も保育園楽しかったか?」

「うん。楽しかったよ。今日はね、朝からね――」

真和は保育園であったことを全て話し始める。
その話を面倒くさがらずに聞いてくれる夏樹は、どこをどう見ても真和の父親だった。
夏樹と結婚するにあたって、一番の心配事は真和が夏樹を受け入れてくれるかどうか。
どんなに仲が良くても父親となると別だと思っていた。
だけど、真和は初めから夏樹がパパになることを望んでいて、それを教えてくれたのは佐伯さんだった。
近くにいないとなれば思い出すことも多くなる。
だけど、それは好きという感情からではない。
昔から知っている……そう、昔から知っている友人を心配するような、そんな感じがしている……

「ママ。今日の夜のご飯は何?」

真和の言葉にハッと我に返れば、真和は夏樹に抱きかかえられ首周りに腕を回して後ろにいる私をキラキラした瞳で見ていた。

「今日はね。ポテトサラダとソンちゃんお手製のハンバーグとコンソメスープ」

「やったぁ~~ソンちゃんのハンバーグだ」


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