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ひと夏の恋……そして……
第22章 それぞれの想い

「そりゃあね。真和くんの年齢を考えればそうかなって。だから3人で過ごす時間は楽しかったよ。真緒が夏樹に気持ちがあったとしても、この時間だけは僕と真緒と真和くんの時間なんだって思えたんだ。だから、ありがとう。真緒にとっては違うかもしれないけど、僕に家族としての時間を与えてくれた事、本当に感謝してるよ」

頭を下げる和泉にこみ上げてくるものがある。
あの時、私がどういう気持ちで3人一緒に花火大会を楽しんでいたのか和泉は知らない。
同じ思いで過ごしていたなんて想像もしないんだろう。

「私も……思ってたよ。和泉と真和と私……家族が揃うってこういう事なんだなって、一度も会ったことなかった和泉を真和はすぐに受け入れた。人見知りをするような子じゃないけど、何の違和感もなく受け入れ懐いてた。だからこそ夏樹は気にいらなかったみたいだけどね」

私の言葉に何かいいたそうな和泉。
だから私は教えてあげる。
佐伯さんも夏樹も知らなった事。
私だけが知っている真実を……


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