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ひと夏の恋……そして……
第22章 それぞれの想い

「今でこそ兄は島の事を考えてくれているけど当初はそうじゃなかったんだ。利益だけを追求して島の未来なんて考えもしなかった。今の景観が変わろうと、人の温もりが消えようとどうでもよかったんだ」

「そうだね。だから誰もリゾート開発の話に乗り気じゃなかった。それどころか金平さんの事、嫌ってたもん」

和泉のお兄さんだと分かっていても、当時の事を振り返ると嫌な事しか思い浮かばない。
和泉の言った通り、今は島の事をよく考えてくれているけど、当時はまるっきり反対の人だった。

「うん。僕も計画を見た時は驚いたよ。けどね。一番驚いた事は、その開発の場所があの島だって事だった。ひと夏しか過ごさなかったけど僕にとってはかけがえのない場所。失いたくない場所だったんだ。だから無理やりに引き継いだんだ。佐伯家に養子になる時に千春の名前に改名していたのがこんな場所で役に立つとは思わなかったけどね。それでもそのおかげで真緒たちの前に顔を出すことができた。と言っても、本当は顔を出す予定もなかったんだ。表は西条さんに立ってもらって僕は裏からと考えていたんだよ。だけど、海辺で会ってしまった。会って真和の存在を知ってしまえば……その後は真緒も知っての通りだよ」


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