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ひと夏の恋……そして……
第23章 友情と愛情と絆
あれから幾度となく夏は過ぎていった。
その間にリゾート開発も進み、今では日本屈指のリゾート地として全世界に知られるようになった。
その中に、叔母さんから引き継いだ店は昔と変わらず営業を続けている。

「真緒、Aランチできたぞ」

「は~い」

夏樹がオープンキッチンからAランチを差し出してくる。
それを受取ろうとすると、横から手を出してきた真和に取り上げられた。

「だから母さんは大人しく座っててよ。父さんも母さんに負担かけさせないで。何度言ったら分かるのさ」

真和はプリプリと怒りながらAランチを配りにいった。
その後ろ姿を見ながら私たちは顔を見合わせて笑いあったけど、夏樹だけが渋い顔。

「最近、真和のやつ俺に冷たくないか?」

真和の態度に眉間に皺をよせ不満気な声をあげる夏樹。
少し前までは父さん父さんと慕っていただけに今の態度が気に入らないんだろう。


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