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ひと夏の恋……そして……
第3章 自由になる為に
高校2年の夏は楽しかった。
午前中は勉強をして、お店が忙しい時間帯はお店を手伝った。
夜は学生だからと21時までお店を手伝い、夜はまた勉強をする。
ここに来たせいで成績が下がったと言われないために必死に勉強した。
もちろん、夏樹さんも約束通り勉強は教えてくれたし、勉強以外にも色々と教えてもらった。
ここに来る常連さんはみんな素敵な人ばかりで私を快く迎えてくれて毎日が楽しかった。
ずっと……ずっとここで暮らせたらどんなに幸せかといつも思っていた。
だけど、楽しい時間はすぐに終わる。
また現実の世界に戻ると思うと苦しくなる。
それでも、帰らないと叔母さんに迷惑がかかるのも分かっていたし、夏休みが終わる一週間前には家に帰った。
家に帰ると、そこは人様の家のような気がして居心地が悪い。
それでも、以前のような扱いを受けることがなく日々を過ごしていく。



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