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第3章 自由になる為に

夏休みに勉強を頑張ったおかげで成績も伸びて、中間テストでは学年4位に、期末テストでは2位となった。
成績が上がればパパもママも何も言わない事が分かって、地獄の生活を二度と味わいたくない私は以前にも増して勉強に励み、3年の2学期の期末テストでは学年トップとなった。

「本当に行くの？向こうに行ったら勉強できないんじゃない？」

夏休みに叔母さんの家に行くことを渋るママにうんざりする。
だけど、それを顔に出して機嫌を損ねる事だけは避けたかった。

「大丈夫よ。向こうでもちゃんと勉強するし、頭の良い学生もいるから勉強教えてもらえる。それに、今は勉強だけじゃなくて色々と経験しておいた方が有利みたい」

そんな下手な言い訳をして高校3年の夏が始まった。
今年も午前中に勉強をして忙しくなる頃からお店に入る。
この店を手伝いだして3年目となると常連さんも覚えてくれて話し込むことも多くなった。