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ひと夏の恋……そして……
第3章 自由になる為に

「真緒。手が空いたら今日は上がっていいわよ。」

ランチタイムがひと段落して後片付けをしていたら叔母さんがGOサインを出してくれた。
カウンターではまだ夏樹がコーヒーを飲んでいて、私は後ろから抱きつき甘える。

「ね~ね~。夏樹~~どっか行こうよ~~ねっ??」

後ろから抱き付きながら顔を覗き込めば、夏樹は優しい笑顔で応えてくれる。

「どこか行きたいところあるのか?」

「ないけど……ドライブ行きたい!!夏樹の運転する車で!!」

元気良く答えると夏樹はくったくなく笑う。

「しょうがないな。マリさん、真緒連れ出していいかな?夕飯食って帰ってくるから……9時ぐらいまでには戻ってくるけど」

夏樹は律儀にも叔母さんに許可を取り出かけることになった。
車に乗り込み、エアコンはかけずに窓を全開にして海岸沿いを走れば潮風が頬に当たり心地が良い。
この潮風を感じると夏が来た!!と思える。



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