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駆け上がれ、大人の階段!
第3章 ついに、決戦の時!
「本当に来て大丈夫だった?」
家の玄関の扉を開けた時、後ろにいる和真が言った。
その言葉に、「うん」とすかさず私は返事を返す。
「今日はお父さんもお母さんも妹も、おばあちゃん家に行ってるから夜にならないと帰ってこないの」
そう……だから、もしも何か起こったとしても大丈夫、なはず。
色々な不安や想像が頭の中を駆け巡り、思わず靴を脱いだ右足が止まる。
「春菜?」と不意に声をかけられ、「ひっ」と思わずビクりと肩が震えた。
「なんか今日様子おかしいけど……体調でも悪いのか?」
「う、ううん! そんなことないよ! 全然大丈夫」
あはは、とわざとらしい笑みを浮かべて私は答えた。
いつもなら一番心が緩む休日が、なぜかテストの時よりも緊張してしまっている。しかも、和真が家に来るのはこれが初めてだ。
「春菜の部屋、すごく綺麗だな。俺の部屋と全然違う」
物珍しそうに周りを見渡す彼に、私の心が早くも羞恥心で満たされていく。
「そ、そんなこと。私、片付けるの苦手だし……」
そう。私は片付けるのが大の苦手。脱いだら脱ぎっぱなし、出したら出しぱっなしの常習犯。
でもさすがに和真を家に呼んだのは自分自身なので、徹夜覚悟で大掃除したのだ。
おかげで隣の部屋の妹からは「うるさい!」と夜中に苦情が来たのだけれど……
家の玄関の扉を開けた時、後ろにいる和真が言った。
その言葉に、「うん」とすかさず私は返事を返す。
「今日はお父さんもお母さんも妹も、おばあちゃん家に行ってるから夜にならないと帰ってこないの」
そう……だから、もしも何か起こったとしても大丈夫、なはず。
色々な不安や想像が頭の中を駆け巡り、思わず靴を脱いだ右足が止まる。
「春菜?」と不意に声をかけられ、「ひっ」と思わずビクりと肩が震えた。
「なんか今日様子おかしいけど……体調でも悪いのか?」
「う、ううん! そんなことないよ! 全然大丈夫」
あはは、とわざとらしい笑みを浮かべて私は答えた。
いつもなら一番心が緩む休日が、なぜかテストの時よりも緊張してしまっている。しかも、和真が家に来るのはこれが初めてだ。
「春菜の部屋、すごく綺麗だな。俺の部屋と全然違う」
物珍しそうに周りを見渡す彼に、私の心が早くも羞恥心で満たされていく。
「そ、そんなこと。私、片付けるの苦手だし……」
そう。私は片付けるのが大の苦手。脱いだら脱ぎっぱなし、出したら出しぱっなしの常習犯。
でもさすがに和真を家に呼んだのは自分自身なので、徹夜覚悟で大掃除したのだ。
おかげで隣の部屋の妹からは「うるさい!」と夜中に苦情が来たのだけれど……