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第93章 清掃活動…姉妹編

　彼女の名前は羽入 雫 ３３歳、この国では数少ない女性裁判官を目指している…。
　他の女性と同じく優秀な女性程、障害が多いこの国で地位を得るには努力だけではどうにも成らない現実が在る…。

　才色兼備を備えた女性なら特に求められる犠牲が付き物で有り、彼女もその壁に悩む一人だった…
　そんな司法を変革しようとする、崇高な理念とは裏腹に地方裁判官に成るのさえ努力以上の忍耐力を必要と去れた。

　そんな中、羽入 雫は判事補から判事へと成る時期にあの男が壁となって居た高階 高裁部総括…
　これまでのセクハラとは、比べ物に成らない程酷いが逆らえば確実に人事評価で落とされてしまう…
　
　小さな支部から、やっとの思いで此処まで来たのだ…この機会を逃す訳には行かない妹の為にも…。

　妹の胡桃は、現在大学法学部に通って居るがストカー被害に悩み警察に相談した結果、逆恨みされレイプ被害に遭ってしまい…
　また、その経過内容が酷いものだった…
そもそもが違うのだった、当初は痴漢に遇った胡桃が駅員に申し出た所が取り合って貰えずに同じ痴漢がストカー化し痴漢が日常的に行われてる様に…
　胡桃は耐えきれず警察に相談するも、それを知った痴漢が胡桃をレイプに及んだ…。
　泣き寝入りするのが悔しいと再び警察に今度は、訴えると複数人で輪姦に及んだ上に胡桃の合意と主張し彼女の性癖だと迄、言い警察に逆に胡桃が取り調べを受ける羽目に…

　検証と称しての撮影を元に裁判を開くと…連絡が来た、無茶苦茶な勝手言い分で胡桃を曝し者にする気なのだ…。
　そうさせ無い為にも判事に成る必要が雫には有った…
この最悪の状況の中、たった一つの光明が後輩の桐島 泉から紹介去れた藍田 深雪署長への相談だった…。

　深雪「その胡桃さんの取り調べ映像は南警察署が保管してるのね、少し時間を貰う事に成るけど大丈夫？」
　雫 胡桃を救う事が出来るなら私に出来る事なら、何でもします例えこの身を犠牲にしても…。

　深雪「それで今、妹の胡桃さんは…？」
雫 今日、裁判用の実証検分すると…
「不味いはね…急がないと、もしその映像が撮られて居たら証拠請求出来るかしら？」
　雫 兎に角、出来る事をやってみます…
　そう言って、決意を顕にする雫…。

　深雪は取り急ぎ仁に連絡する…仁「分かった、急ぎ桜井本部長を脅し動かすんだ！」はい…