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第8章 最強の独占欲

(─────でも…っ…‼︎ )


「……そういう結婚の仕方は嫌だ」
愛里咲はキツく目を閉じ、首を横に振った。


「ふーん、約束しないなら……」

スッと伸びてきた琉の手が愛里咲の首に触れ、愛里咲は大きく目を見開いた。

「嫌っ、やめてよ‼︎ それされたら苦しいんだよ⁈ 」

愛里咲は泣きながら、片手で必死に抵抗する。

ベッドに押し倒された愛里咲の首に、琉の両手が添えられた。


「─────…っ…これが嫌で別れたのに‼︎ 」

「…！…」

泣き叫ぶ愛里咲の言葉に、琉の動きが止まった。


「─────…っ‼︎ 」

一瞬、琉の手に力が入る。
が、すぐにその手は力なくスルリと離された。


「……シャワー浴びてくる。お前は帰れば？」

カチャッと呆気なく手錠の鍵を解き、琉は愛里咲に背を向けた。

「琉ちゃん……？」

自由になった右手を摩りながら、愛里咲は何処か寂しげな琉の背中に声を掛けていた。