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サディスティック・マリッジ
第8章 最強の独占欲
本格的な引越しは週末に2日掛かりでする事になった。
だが、今日からは琉のマンションで暮らす事になる。
一度アパートに戻った愛里咲は、生活に必要なものを纏めていった。
(……ごめんなさい……)
写真の中で笑う両親を直視出来ず、愛里咲は写真立てをタオルで大事に包みをバックに詰め込んだ。
仏壇もお墓も父親の実家にあるため、愛里咲の手元にはこの小さな写真立ての写真が両親の遺影のようなものだ。
(こんな結婚…2人には怒られるかな?)
愛里咲は小さくため息を吐く。
(……それでも、もう一人ぼっちは嫌なの……)
愛里咲は立ち上がり、部屋の中を見回した。
両親が亡くなり、父親が建てた家族の思い出が詰まった家は人手に渡った。
だが、両親の遺してくれたお金と信頼のおかげで、高校生の時からこうして長年このアパートに住むことが出来た。
琉と挨拶に行ったアパートの大家さんは、愛里咲の結婚をまるで娘の結婚のように喜んでくれた。
「7年間…お世話になりました」
部屋の真ん中で、愛里咲は涙ぐみながら小さく呟いた。
「愛里咲、車借りてきた。荷物は?」
レンタカー屋から戻った琉の声が玄関から聞こえる。
「あ、今運ぶ」
そう答えた愛里咲は、いくつものダンボール箱を玄関へと運び始めた。
だが、今日からは琉のマンションで暮らす事になる。
一度アパートに戻った愛里咲は、生活に必要なものを纏めていった。
(……ごめんなさい……)
写真の中で笑う両親を直視出来ず、愛里咲は写真立てをタオルで大事に包みをバックに詰め込んだ。
仏壇もお墓も父親の実家にあるため、愛里咲の手元にはこの小さな写真立ての写真が両親の遺影のようなものだ。
(こんな結婚…2人には怒られるかな?)
愛里咲は小さくため息を吐く。
(……それでも、もう一人ぼっちは嫌なの……)
愛里咲は立ち上がり、部屋の中を見回した。
両親が亡くなり、父親が建てた家族の思い出が詰まった家は人手に渡った。
だが、両親の遺してくれたお金と信頼のおかげで、高校生の時からこうして長年このアパートに住むことが出来た。
琉と挨拶に行ったアパートの大家さんは、愛里咲の結婚をまるで娘の結婚のように喜んでくれた。
「7年間…お世話になりました」
部屋の真ん中で、愛里咲は涙ぐみながら小さく呟いた。
「愛里咲、車借りてきた。荷物は?」
レンタカー屋から戻った琉の声が玄関から聞こえる。
「あ、今運ぶ」
そう答えた愛里咲は、いくつものダンボール箱を玄関へと運び始めた。