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サディスティック・マリッジ
第10章 お局様ご乱心
「愛里咲ちゃん、これ片付けといて?」
3時のお茶を配り終え、席へ戻ろうとする愛里咲を佐藤が呼び止めた。
「─────愛里咲ちゃん⁈ 」
愛里咲と琉の声がハモる。
「かわいい名前だなと思って、千葉さんよりいいでしょ?」
「はぁ……」
佐藤の笑顔に曖昧に笑い返す愛里咲。
「資料室ですよね? 持っていきます。千葉さん、手伝ってくれる?」
資料の束を持ち立ち上がる琉。
(うわぁ…怒ってる…)
琉から立ち込める怒りオーラに、愛里咲の足取りが重くなる。
(自分は津川さんとイチャイチャしといて…あからさまに嫌そうではあったけど……でも、元を辿れば津川さんにキスした琉ちゃんが……)
ドンッ
頭の中でごちゃごちゃと考えていた愛里咲。
資料室のドアの前で立ち止まった琉の背中にぶつかる。
「いったぁ……急に止まらないでよ!」
勢いよくぶつけた鼻を押さえて琉を見やる愛里咲。
見上げた琉は冷たい目で愛里咲を見下ろす。
「手ぇ塞がってんだよ! ドア開けろ!」
不機嫌な琉の声に、愛里咲はビクリと身を縮めた。
3時のお茶を配り終え、席へ戻ろうとする愛里咲を佐藤が呼び止めた。
「─────愛里咲ちゃん⁈ 」
愛里咲と琉の声がハモる。
「かわいい名前だなと思って、千葉さんよりいいでしょ?」
「はぁ……」
佐藤の笑顔に曖昧に笑い返す愛里咲。
「資料室ですよね? 持っていきます。千葉さん、手伝ってくれる?」
資料の束を持ち立ち上がる琉。
(うわぁ…怒ってる…)
琉から立ち込める怒りオーラに、愛里咲の足取りが重くなる。
(自分は津川さんとイチャイチャしといて…あからさまに嫌そうではあったけど……でも、元を辿れば津川さんにキスした琉ちゃんが……)
ドンッ
頭の中でごちゃごちゃと考えていた愛里咲。
資料室のドアの前で立ち止まった琉の背中にぶつかる。
「いったぁ……急に止まらないでよ!」
勢いよくぶつけた鼻を押さえて琉を見やる愛里咲。
見上げた琉は冷たい目で愛里咲を見下ろす。
「手ぇ塞がってんだよ! ドア開けろ!」
不機嫌な琉の声に、愛里咲はビクリと身を縮めた。