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サディスティック・マリッジ
第12章 副社長からの結婚祝い
今日は、愛里咲も琉と同じく定時に仕事が終わった。
「愛里咲っ」
幸い周りに人はいなかったが、珍しく琉がご機嫌に手を繋いできた。
「ご機嫌だね?」
「まぁな」
いつもなら嫌な予感を憶える愛里咲だが、今日は琉の笑顔が嬉しくなる。
(でも……)
繋がれた愛里咲の右手に指を絡める琉の左手。
その薬指にはマリッジリングがはめられている。
(琉ちゃん専用のオモチャになるって契約の結婚。なのに私は……)
愛里咲の気持ちは完全に琉に向いていて、それを必死に押し殺している状態。
でも、琉の気持ちが全くわからない。
いつか琉がその気になれる相手が現れたら、必要なくなったオモチャは捨てられるのだろう。
愛里咲は、必死に涙を堪えた。
「愛里咲っ」
幸い周りに人はいなかったが、珍しく琉がご機嫌に手を繋いできた。
「ご機嫌だね?」
「まぁな」
いつもなら嫌な予感を憶える愛里咲だが、今日は琉の笑顔が嬉しくなる。
(でも……)
繋がれた愛里咲の右手に指を絡める琉の左手。
その薬指にはマリッジリングがはめられている。
(琉ちゃん専用のオモチャになるって契約の結婚。なのに私は……)
愛里咲の気持ちは完全に琉に向いていて、それを必死に押し殺している状態。
でも、琉の気持ちが全くわからない。
いつか琉がその気になれる相手が現れたら、必要なくなったオモチャは捨てられるのだろう。
愛里咲は、必死に涙を堪えた。