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サディスティック・マリッジ
第13章 Wデート
「……お前…」
机に突っ伏したままの琉が口を開き、愛里咲は慌てて手を引っ込めた。
「……旅行…行きたい?」
そう言って、琉はゆっくりと愛里咲の方に顔を向けた。
机に片方の頬を付けたまま、椅子に座る愛里咲を見上げる琉。
その仕草と表情に、愛里咲の胸はバクバクと騒ぎ出した。
先程、町田には散々新婚旅行を勧められた。
来月の夏休みと特別休暇を合わせれば、海外旅行も出来る。
「そういう結婚じゃないのに…必要ある?」
火照る顔を隠すように琉から目を逸らし、愛里咲は琉に聞く。
「……そういう結婚? どういう意味?」
顔を見なくても分かるくらい、琉の声が不機嫌になる。
「琉ちゃんのオモチャになる契約の結婚…でしょ?」
言った後、悲しくなって愛里咲は俯いた。
「……そうだったな」
琉は一瞬、苦しげに顔を歪めた。
「でも、旅行楽しそうじゃん?」
いつの間にかいつもの笑みを浮かべた琉が、俯いたままの愛里咲の顔を覗き込む。
「町田部長が行けって言うんだから、堂々と休みもらって行こうぜ?」
笑顔でそう言う琉に、愛里咲の顔がぱぁっと明るくなった。
「行きたいっ‼︎ 」
気付けば愛里咲は大きな声でそう答えていた。
机に突っ伏したままの琉が口を開き、愛里咲は慌てて手を引っ込めた。
「……旅行…行きたい?」
そう言って、琉はゆっくりと愛里咲の方に顔を向けた。
机に片方の頬を付けたまま、椅子に座る愛里咲を見上げる琉。
その仕草と表情に、愛里咲の胸はバクバクと騒ぎ出した。
先程、町田には散々新婚旅行を勧められた。
来月の夏休みと特別休暇を合わせれば、海外旅行も出来る。
「そういう結婚じゃないのに…必要ある?」
火照る顔を隠すように琉から目を逸らし、愛里咲は琉に聞く。
「……そういう結婚? どういう意味?」
顔を見なくても分かるくらい、琉の声が不機嫌になる。
「琉ちゃんのオモチャになる契約の結婚…でしょ?」
言った後、悲しくなって愛里咲は俯いた。
「……そうだったな」
琉は一瞬、苦しげに顔を歪めた。
「でも、旅行楽しそうじゃん?」
いつの間にかいつもの笑みを浮かべた琉が、俯いたままの愛里咲の顔を覗き込む。
「町田部長が行けって言うんだから、堂々と休みもらって行こうぜ?」
笑顔でそう言う琉に、愛里咲の顔がぱぁっと明るくなった。
「行きたいっ‼︎ 」
気付けば愛里咲は大きな声でそう答えていた。