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第14章 新婚旅行で告白‼︎

「今何時？」

チュッ…と小さなリップ音を残し、琉の唇が離れていく。

「8時くらいだよ」

何だか恥ずかしくて、愛里咲は俯きながら答えた。


「……寝過ぎたな。飯は？」

「あ！ いろいろ買ってきた。何食べたい？」

愛里咲は袋を広げ、先程買ったものを取り出す。

「あー、俺はやめとく。愛里咲は？ 飯食った？」

琉の優しい言葉に、愛里咲の胸が高鳴る。


「うん、メロンパン食べた」

嬉しくて満面の笑みで答える愛里咲。

「お前、ホントメロンパン好きだな」

心底可笑しそうに琉が笑う。
その笑顔に、愛里咲の胸が締め付けられた。


「琉ちゃんは？ お水とか飲む？」

1人でドキドキしているのが悔しくて、愛里咲は平静を装って言った。

─────…

一瞬の沈黙。
愛里咲は首を傾げ、顔を上げた。


「愛里咲が飲まして？」

「……え⁈ 」

「口移しで」

妖艶に笑う琉の顔に、愛里咲の心臓がまたドキドキと騒ぎ出す。


引き寄せられるように、愛里咲は水を一口含むと琉に口付ける。

ゴクッ…琉の喉仏が上下する。

「は…もう一回」

琉の言葉に、愛里咲は真っ赤になりながらもう一度同じ事を繰り返した。