この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第16章 2 宮様と王子

――こっそりと芳香は妄想を愉しむ。

「君の足を研究させてよ」
薫樹に変わり、爽やかにミント王子に言われ検体になったと想像する。
(すっきりして終わりそうかな)

「失礼、シンデレラ」
無表情な薫樹に靴を履かされる。
(やっばーい。すっごいドキドキする)


 はあはあしていると真菜が心配して顔を覗き込む。
「どうかした、芳香ちゃん、顔赤いよ」
「え、そう? 今日暑いもんね」
「ん、夏日だね」

 薫樹のことを考えると胸がどきどきして、彼の指先を嗅ぎたくなる。

「ねえ、真菜ちゃん、いつまで好きな人のことを考えるとドキドキするのかな。結婚してもドキドキするのかなあ」
「ふふっ、芳香ちゃんはときめいてるねえ」
「え、あ、うん」
「私はなんかときめいたことないんだよねえ」
「へー、そうなんだあ」
「うん、興奮することはあるけどね。それってドキドキじゃないよね」
「そ、そうだね、なんか違うね」

 赤面する芳香に真菜はニヤニヤする。

「まあでもさ、相手のことを想う気持ちがあるのが大事じゃないかな。ドキドキでもワクワクでも」
真菜のさっぱりとした回答はいつ聞いても気持ちが良い。想う人がいることは幸せなことだと芳香は実感した。
/207ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ