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爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第11章 3 真菜の秘密
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長居のできるオープンテラスのあるスペイン料理屋でランチをとることにした。
少し町から離れているおかげで、人もまばらでゆったりできる。
「誰にも会わないし、ニンニクたっぷり食べちゃおっかなー」
「ニンニクたっぷり……」
ごくりと芳香は喉を鳴らす。
「二人で食べたら臭くないしさー」
「う、うん。食べよう!」
「パエリアは必須だよねえ。アヒージョも食べたいしー」
「うわ、生ハムとニンニクのスープだってえ」
「ああ、いいね。たのもたのも」
食事も随分と楽しめるようになり芳香は毎日が嬉しい。
ゆったりした気分で食事をしていると隣のカップルが野島美月の話をしているのが耳に入った。
「あのボディシートのモデル、この前、撮影してるの見たよ」
「へえー、やっぱり可愛かったの?」
「実物もよかったなあー」
「ちょっとぉーヘラヘラしないでよ」
「芸能人に怒んなよー。ああでも取り巻きができてた男がいたなあ。タレントじゃなさそうだけど」
「どんな人?」
「背が高くてスーツがなんかビシッと決まってさ、眼鏡かけてたけどあれは男から見てもイケメンだな」
「ええー、イケメンのメガネ男子ぃー。なんで呼んでくんないのよぉー」
「なんだよ、お前、自分の事棚に上げて」
ワイワイ盛り上がった後カップルはいちゃいちゃしながら席を立った。
少し町から離れているおかげで、人もまばらでゆったりできる。
「誰にも会わないし、ニンニクたっぷり食べちゃおっかなー」
「ニンニクたっぷり……」
ごくりと芳香は喉を鳴らす。
「二人で食べたら臭くないしさー」
「う、うん。食べよう!」
「パエリアは必須だよねえ。アヒージョも食べたいしー」
「うわ、生ハムとニンニクのスープだってえ」
「ああ、いいね。たのもたのも」
食事も随分と楽しめるようになり芳香は毎日が嬉しい。
ゆったりした気分で食事をしていると隣のカップルが野島美月の話をしているのが耳に入った。
「あのボディシートのモデル、この前、撮影してるの見たよ」
「へえー、やっぱり可愛かったの?」
「実物もよかったなあー」
「ちょっとぉーヘラヘラしないでよ」
「芸能人に怒んなよー。ああでも取り巻きができてた男がいたなあ。タレントじゃなさそうだけど」
「どんな人?」
「背が高くてスーツがなんかビシッと決まってさ、眼鏡かけてたけどあれは男から見てもイケメンだな」
「ええー、イケメンのメガネ男子ぃー。なんで呼んでくんないのよぉー」
「なんだよ、お前、自分の事棚に上げて」
ワイワイ盛り上がった後カップルはいちゃいちゃしながら席を立った。
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