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爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第11章 3 真菜の秘密
ため息をつく芳香に真菜は首をかしげて尋ねる。
「どうかした? 匂宮さま、モテモテじゃん」
「んー、それがね……」
先日、野島美月が薫樹のマンションにやってきたことを話す。
「ええっー! イケイケだねー、そんな雰囲気だけどさ」
「兵部さんは、全然その気がないのは分かるけど、あんな可愛い子がライバルって……」
同情するように真菜は優しく見つめる。
「確かにモデルがライバルだと心が折れるよねえ」
「でしょう?」
「でもさ、兵部さんはさあ、今まで誰のことも好きじゃなくって芳香ちゃんが最高だと思ってくれてるんでしょ」
「う、うん。に、匂いがね……」
「ふふっ。そういうの大事だよ?」
「かなあ」
そうだといいなと思いながら芳香はふと思っていた疑問を真菜に投げかける。
「あのね、こんなこと言うと感じ悪いかと思われるかもしれないんだけど……」
「ん? いいよ、言って」
「あ、あの、私と兵部さんがお付き合いしてるって聞いたとき真菜ちゃんどう思った?」
「どうって、うーん、良かったねって思った」
「そうなんだ。あの、兵部さんってさ、モテモテじゃない。そんな人と一般人の私が付き合ってるってさ、周りの人が聞いたらどう思うのかなって……」
「ああ、妬みとかの心配してるのね」
「うん。モデルの野島さんなら兵部さんと付き合ってても納得できるっていうか」
「そうねえ、普通はそうかもしんないね」
「真菜ちゃんってそういう怖いとこないから話せたの」
「ふふっ、どうかなあ? 今の彼氏が居なかったらやっかんでたかもよ?」
「え、そうなの? じゃ、真菜ちゃんの彼氏さんはすっごいカッコイイんだね」
「普通だけどね。ただお互いに満足してるから、他の人のことを妬むことはないかな」
そろそろ結婚が近いだろう真菜は頬を染めとても幸せそうだ。
「芳香ちゃんたちは匂いがぴったりきてるんだと思う。うちもぴったりなんだ」
「へえー。何がぴったりなの」
「ふふっ。芳香ちゃんだけには言っちゃうかな」
一瞬きらりと真菜の瞳が光る。
芳香は興味津々で真菜の話を聞き入った。
「どうかした? 匂宮さま、モテモテじゃん」
「んー、それがね……」
先日、野島美月が薫樹のマンションにやってきたことを話す。
「ええっー! イケイケだねー、そんな雰囲気だけどさ」
「兵部さんは、全然その気がないのは分かるけど、あんな可愛い子がライバルって……」
同情するように真菜は優しく見つめる。
「確かにモデルがライバルだと心が折れるよねえ」
「でしょう?」
「でもさ、兵部さんはさあ、今まで誰のことも好きじゃなくって芳香ちゃんが最高だと思ってくれてるんでしょ」
「う、うん。に、匂いがね……」
「ふふっ。そういうの大事だよ?」
「かなあ」
そうだといいなと思いながら芳香はふと思っていた疑問を真菜に投げかける。
「あのね、こんなこと言うと感じ悪いかと思われるかもしれないんだけど……」
「ん? いいよ、言って」
「あ、あの、私と兵部さんがお付き合いしてるって聞いたとき真菜ちゃんどう思った?」
「どうって、うーん、良かったねって思った」
「そうなんだ。あの、兵部さんってさ、モテモテじゃない。そんな人と一般人の私が付き合ってるってさ、周りの人が聞いたらどう思うのかなって……」
「ああ、妬みとかの心配してるのね」
「うん。モデルの野島さんなら兵部さんと付き合ってても納得できるっていうか」
「そうねえ、普通はそうかもしんないね」
「真菜ちゃんってそういう怖いとこないから話せたの」
「ふふっ、どうかなあ? 今の彼氏が居なかったらやっかんでたかもよ?」
「え、そうなの? じゃ、真菜ちゃんの彼氏さんはすっごいカッコイイんだね」
「普通だけどね。ただお互いに満足してるから、他の人のことを妬むことはないかな」
そろそろ結婚が近いだろう真菜は頬を染めとても幸せそうだ。
「芳香ちゃんたちは匂いがぴったりきてるんだと思う。うちもぴったりなんだ」
「へえー。何がぴったりなの」
「ふふっ。芳香ちゃんだけには言っちゃうかな」
一瞬きらりと真菜の瞳が光る。
芳香は興味津々で真菜の話を聞き入った。