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爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第11章 3 真菜の秘密
 目についたシンプルな部屋に入り、真菜はさっさとシャワーを浴びて髪を乾かす。

「あー、さっぱりした。和也も入っておいでよ」
「え、う、うん」

 主導権を握るのはいつ振りだろうか。和也は真菜の言う通りに素直に浴室へ行く。


 広いベッドに大の字で寝っ転がり鼻歌を歌っていると和也が半裸でやってきた。

「真菜、ほんとに――やんの?」
「うん? やだ?」
「だって、俺たち付き合ってないし。こういうことは気軽にしない方がいいと思うんだ。もっと自分のこと大事にした方がいいんじゃ」
「ぷっ! 和也ってば乙女みたいっ、あははっ」

 生真面目な和也を見るとますますたまらない気分になり、真菜はタックルするように押し倒す。

「わあっ! あぶねえ」
「細かいこと言わないの。目をつぶって寝てなさいよ」

 和也の上に跨いで乗り、目についた小さな乳首をつねる。

「い、痛っぅ」
「ふふっ」

 やはり痛がる声の中にも甘さを感じる。唇を重ねると和也は優しく吸い付くので真菜はこじ開け、入るだけ全部の舌をねじ込む。

「う、ふっ、ま、な、くるしっ」

 男のくせにそんな可愛い声を出すなんて反則だと思いながら、真菜はどんどん興奮する。

 服で隠れる見えない鎖骨やら肩周りやらを甘噛みしていると、真菜の尻を和也の起立したものがノックする。

「ここも、こんなに大人になっちゃって。最後みたときってかわいいどんぐりみたいだったよねえ」
「そ、そんなこと、言うなよ」

 恥じらいながらもますます起立は硬くなっていく。
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