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独り暮らし女性連続失踪事件
第5章 潜入取材
佐々木の叫びが気になるのか、人間の女とセックスするように育てられた黒いシェパード、桃太郎はリードを千切らんばかりの勢いで、佐々木に向かってウゥー、ウゥーと唸り声をあげている。
吉野はどっかりと椅子に座ると、ビールをグッと飲み干した。
「佐々木、お前のボス、田村も痛い目にあっても懲りない。お前も同じらしいが、こいつはキツいぞ」
「いやだ、や、やめてくれ。吉野さん、お願いだ…」
「もう遅いぜ。桃太郎がその気になっているんだから、相手をしてやれよ、佐々木」
吉野の目には笑いはない。そして、リードを握る男に「放せ!」と命じた。
焦らしに焦らされた桃太郎は佐々木に飛び掛かった。
「や、やめろ!」
佐々木は体を捩るが、桃太郎は大きく、振りほどけない。佐々木に近づくと、鼻先で肛門の辺りを嗅ぎ回ったかと思う間もなく、後ろ脚で立ち上がり、尖ったペニスをそこに突き刺した。
「ギャア!、止めてくれ!もう止めてくれ!」
顔は屈辱と激痛で歪み、尻の回りは血で赤く染まった。
「痛そうだな」
「そりぁ、そうだ。佐々木さん、処女喪失だから」
「ははは、旨いことを言うな」
嘲り笑いが聞こえる。
「もう出て行くから、やめてさせてくれ、お願いだ……」
佐々木の叫び声が小屋に響くが、そんなことで手を緩める吉野ではない。
「うろちょろされると迷惑だから、九番小屋に放り込んでおけ」
吉野の「九番小屋」と言う言葉に緊張が走った。
ここには「九番小屋」など無い。それは「薬漬けにして、おかしくなったら、山に棄ててこい」を意味している。
ついに死刑執行命令が下った。