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午睡の館 ~禁断の箱庭~
第3章 おまけ
ゆるゆると開かれた瞳の先にある、小刻みに震える兄の身体。
それはいつも堂々としている雅弥とはかけ離れ、櫻子にはとても小さく見えた。
(……いっしょ……?)
(……私が、お兄様がいないと生きていけないと思っていたのと、一緒……?)
「お……にいさ……ま……」
錆びついた機械仕掛けの人形の様に、櫻子の口が動く。
瞳に映る、自分と瓜二つの兄の顔。
打ちひしがれたその表情に「大丈夫よ」と言ってあげたいのに言葉にならない。
気が付くと櫻子は自分の薄い唇を、恐る恐る雅弥のそれに重ね合わせていた。
ただ唇を添えるだけの、あまりにも幼稚なキス。
しかし兄にはその気持ちが伝わったようで、雅弥は震える唇で櫻子に答えた。
「櫻子……、櫻子……っ」
雅弥はテラスのソファーに寝かせた櫻子の身体に余すところなく口付け、愛撫を施していく。
初めて施される、快楽を与える為の愛撫。
何度も零される自分を呼ぶ、雅弥の優しい声。
それは凍りついていた櫻子の心を徐々に溶かしていく。
「お兄様……」
雅弥の指が包皮から露わになった秘芯を捉えた時、櫻子が喉を鳴らした。
「んんっ! ……な、何?」
「ここは櫻子のいいところだ……ぷっくりと膨れ上がって、私に舐めてほしそうに主張している」
自分では見えないそこを愛おしそうに見つめる雅弥の視線に、櫻子の羞恥が芽生える。
雅弥がそれを舌でペロリと舐め上げると、櫻子の細い腰がびくびくと震えた。
「ひゃあん……やあ、なんか……やだぁ……」
櫻子の戸惑いを抑え込むように、雅弥は秘芯を舌先で突く。
その度に櫻子の潤んだ唇から、中学生らしい可愛らしい喘ぎが漏れる。
軽く歯が当てられ、雅弥の薄い唇でつまむように咥えられきゅっと引っ張られた時、櫻子の中で何かがはじけた。
「あぁんっ! ……は……あ……」
がくがくと腰を痙攣させて瞳を見開いた櫻子の中から、とろりと蜜が滴り落ちる。
それを確認した雅弥は、見る物の心を掴んで離さないほど妖艶な笑みを零した。
「ああ、イったんだな櫻子。可愛いよ……」
そうため息交じりに呟かれ、櫻子の顔がさっと朱に染まる。