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失恋しても好き過ぎる
第8章 8
「月、泣いてる……?」
「泣いてるよ!」
「何で………?」
「何でって!分かんないの?」
涙を頬に流した私を見て、不思議そうにする央に、真剣に聞くと、
「俺の事、好き?」
央が首を傾げながら聞いてきた。
…好きだよ!
好きさ!
当たり前じゃん!
そんな、簡単に嫌いになれないよ!
でも、……もう言わない。
一生言ってやるもんか!
「嫌い!大嫌い!彼女とお幸せに!」
涙をふきながら言い放つと、今度こそ央の体を押し離して、玄関に向かって歩き出す。
「月、待って」
後ろから央の声が聞こえたけど、そのまま振り向く事はなかった。