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失恋しても好き過ぎる
第9章 9

―――それから一ヵ月、私は課長と普通にデートを重ねた。会うのは大体、金曜日の夜と土日。キスはあっても、体を重ねる事はなかった。大事にしてくれているんだな。……そう、思っていた矢先……。
「月、HOTEL行こうか」
金曜日の夜。食事をした帰り、課長の運転する車に乗って帰っていると、不意打ちに言われて、
「えっ……!やっぱり私の体目当てだったんですか?!」
相変わらず冗談で返すと、
「最初に言ったじゃん。月の全部が欲しいって」
運転席から伸びてきた課長の手に手を握られて、返事が思いつかなかった。

