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幸せな休日ースパダリリクエスト企画ー
第1章 幸せな休日
「……」
「……」

あのオッさん…何してくれてんだよ。
小声で話してるつもりなんだろうが丸聞こえだし…愛美と微妙な雰囲気になったじゃねえか。
こんなとこでキスとか尋常じゃねえな。
いや…電車の中でキスしたおれが言うことじゃないかもしれないけど。

「すごい見惚れちゃうくらい綺麗な人とカッコいい人だよね」

耳元で愛美がそんなことを言う。そっちかよって思わず突っ込みを入れそうになった愛美の発言にやっぱりエロいことばっか考えてしまうおれの方がおかしいのか!? って気さえしてくる。

愛美がさらにおれの方へ寄ってくる。
嬉しいけど…嬉しいんだけど、理性が崩れかけるからあまり密着しないでほしい。

「……奥さんと旦那さんってことは夫婦だよね? どうしてしばらく…できないんだろ? 」

耳元でさっきよりも小声で照れたように言う。
しっかりと聞いてたのかよ。チラっと前を見ると…理由がわかった。

「たぶん、アレだよ」

おれが前に置いてある荷物を指差す。
愛美はいまいちピンと来てないみたいだから、教えてあげる。

「あのかばんについてるやつ、マタニティーマークってやつで妊娠中なんでしょ。だからじゃない? 」

愛美にそう言うとあからさまに不審そうに見てくる。

「…え、何? 」

「何で…中学生でそんなこと知ってるの!? まさか…」

「いやいや、おれ疑うのおかしいでしょ。母さんが前に産婦人科で仕事してたときに知っただけだから。てか、愛美一筋なおれを疑うなんてひでーよ…お仕置きとして、キスして。ここで」

そう言うと恥ずかしがりながらもキスしてきた。
はあ、ヤバい。今すぐヤリてえ…。
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