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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第6章 6日目
僕は部屋を飛び出すと、廊下を走った。
一階まで、隅々を探し回った。
クルマに乗り込むと、ももちゃんと行った場所全てを辿っていった。
海水浴場…温泉旅館…
もちろん、ももちゃんはいなかった。

正直、あの女性とどこに行ったのか、皆目見当もつかない。でも、とにかく探そう。

やがて僕の街に戻ってきた。
すっかり夜も明けていた。
ももちゃんの話しに出た廃工場が、どこかにあるはずだ。
しかしそれは、見つけられなかった。
ショッピングモール、ファミレスと探して…

とうとう、憔悴しきった僕は、アパートの駐車場に戻った。
昨夜一睡もしていない体は、ひどい頭痛と倦怠感に襲われていた。
クルマの中で、グッタリしていた。
もう絶望しかなかった。
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