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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第7章 7日目
玄関のドアが開いた。
黒い服の女性が入ってきた。
「彩さん、行きますよ」
しかし彩ちゃんは動かなかった。

僕は
「どうやら、あなたはまだ嫌われてるみたいだね」
女性はそれに答えず再度呼びかけた。
「彩さん!」
僕は笑いながら
「そんなところで威張ってないで、こっちに来てよ。お茶でも煎れるよ」

「要りません」
と言いながらも、女性は靴を脱いで部屋に入ってきた。そして彩ちゃんに
「どういうつもりですか?」

僕は彩ちゃんの手を取ってキーを渡した。
「外に僕のクルマがあるから、その中で少し待ってて。このお姉さんと、話しがあるから」
女性は
「そんな勝手は許されません」
しかし彩ちゃんは僕に頷いて、部屋を出ていった。
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